【ストレス対処】負のエネルギーを逆利用する方法

 

最近、ストレスに悩んでいる人が増えています。

心理学の専門家である僕が、本質的なストレスの解消法をお伝えしましょう。

ストレス対処のためのキーワードは、

・期待
・コーピング

の2つです。

期待があなたの心を蝕む

ストレスは「期待と現実の差」により生まれます。

例えば、上司の命令にイライラする。

こういう場合、「上司は理不尽でなく、自分にできる適切な指示をしてくれるはず」というような期待が自分の中にあるのです。

それなのに現実の上司は、無茶なことばかり指示してくる。

ここに「期待と現実の差」が生じるわけです。

そして、この差がストレスとなりあなたの心を蝕んでいくのです。

先日、急いで文章を印刷しようとした時、プリンターがうまく反応せず、なかなか用紙が出てこないという状況がありました。

僕はこの状況に反射的にとてもイライラしました。

ストレスを感じたのです。

なぜかというと「プリンターは正常に動くものである」と心のどこかで期待していたからです。

普段は普通に動いているんだから、今日も間違いなく動くと心のどこかで期待しきっていたのです。

そのため、現実に「動かない」という状況が起きると、「動くはずだ」という期待とのズレが生じて、イライラしてストレスを感じてしまうのです。

これも「期待と現実の差」が原因だと言えます。

ストレスへの対処能力「コーピング」

コーピングとはストレスへの対応能力のことを指します。

コーピングは誰しもが持っており、例えば、ストレスを感じたら深呼吸するとか、映画を見るとか、それぞれに合った方法で、人はストレスに対処しています。

しかし、個人が今までの生活で身につけていたコーピングというのは、あくまで偶然の積み重なりであり、必ずしもそれが適切なコーピングになっているとは限りません。

例えば、イライラすると周りの人を殴るという人がいたとしましょう。

この人は「イライラ」というストレスを「殴る」という行為によって解消しています。

これはコーピングです。

しかし、適切なコーピングではありませんよね。

イライラする度に人を殴っていたのでは、幼い子どもとなんら変わりありませんし、何より他人に迷惑がかかります。

このような人は人生の過程で、このようにすればストレスが解消されると覚えてきたのです。

適切なコーピングの獲得

では、どのようなものが適切なコーピングなのでしょうか。

精神分析の世界には、防衛機制という言葉が存在します。

これは精神分析の創始者であるフロイトの娘であるアンナ・フロイトが提唱した概念です。

防衛機制には自分の嫌なところを相手の中に見出そうとする投影などを始めとした様々な種類がありますが、要するに自分の心のバランスを取るために個人が取っている生存戦略のようなものです。

この防衛機制の中にコーピングの好例があるのでお伝えしましょう。

それは昇華という概念です。

精神分析は力動的心理学とも呼ばれ、端的にいうとエネルギーを扱う学問です。

昇華とは、自分の中にある嫌なこと(ストレス)を社会的に良い方向に向けて発散することです。

例えば、会社で上司に怒られたとしましょう。

「なぜあんなにひどいことを言われなければいけないんだ」
「どうしていつも自分ばかり」

などといった負の感情が湧いてくることでしょう。

この時に昇華をするなら、スポーツをするとか勉強をするなどが挙げられます。

昇華のポイントは、社会的に良いことをするという点です。

ストレスの生じた結果起きる負のエネルギーを、映画を見るなどの趣味などを利用してコーピングすることは確かに適切な処理ではありますが、昇華の方がより良いとされています。

その理由について少しお伝えします。

エネルギーの利用

精神分析的に考えると人間はストレスを感じた時、負のエネルギーが溜まります。

この負のエネルギーを社会的に良い方向へ変換して出力するのが、昇華という防衛機制であるという話をしました。

負のエネルギーを映画鑑賞などで受け流すのは確かに適切なコーピングです。

しかし、このやり方では、負のエネルギーであるとはいえ、エネルギーそのものを消してしまうことになります。

これはもったいない。

精神分析的には、エネルギーとはとても膨大な力を持っていると考えますので、負のエネルギーとは言え、流して捨ててしまうのではなく、それを正の方向へ向けて行くことで利用できるのです。

これはミルトン・エリクソンの得意とするユーティライぜーションの技術をエネルギー論に適応したものだと言えます。

結論は単純です。

とてつもない負のエネルギーは、自分の社会的成功を達成するためのエネルギーとして利用してしまいましょうということです。

昇華では「社会的に良い」ということが強調されますが、実際には、自分自身の目標を達成するためにストレスから生じた負のエネルギーを利用するというのも適切なアプローチでしょう。

昇華の実践例

僕は一時期、自分のネガティブさにとても悩んでいた時期がありました。

客観的に見れば特にネガティブには見えなかったと思いますが、僕は自分の中で明るい人を見ては、「自分はあの人より暗い」などと勝手に考えて落ち込んでいました。

僕は自分のネガティブさに大きなストレスを感じていました。

そして、ある日、図書館で脳科学の本に出会いました。
その本には脳には可塑性があり、回路を強化することで性格自体変えられるという科学的な事実が述べられていました。

そこからは、

「ネガティブな自分」→「自分を変えるための勉強」

というように独学で脳科学・心理学を勉強するようになりました。

結果は皆さんがご存知の通りです。

今では心理学の情報発信を行い、心理塾を運営し、セミナーを開くようにまでなりました。

また、国立大学院で臨床心理学を研究する日々を送っています。

これはまさに昇華の結果だと言えます。

負のエネルギーを力に変える

ストレスと聞くとあなたはどのようなイメージを持つでしょうか。

普通は良くないイメージを持つでしょう。

しかし、そのストレスをどう捉えるかで正の前向きなエネルギーに変えていくことができます。

「そんなこと言われたってネガティブな気持ちの方が勝ってしまうんです」と感じる人もいるでしょう。

それは当然です。

自分に降りかかったストレスをどう捉えるかというのは、能動的なものなのです。

降りかかってきたストレスを何も考えずに受け取っただけでは、人間はネガティブに考えるようにつくられていますから苦しくなるのです。

受動的では捉え方を変えることはできません。

ストレスを感じた時、捉え方を自分で選択しようとする。

それがうまくできているかどうかは、問題ではありません。

能動的に捉え方を変えようとしているか。

この「変えようとする」の積み重ねこそが、あなたの性格を変えていきます。

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