自律訓練法の効果とやり方の実際

 

心理療法の一つに自律訓練法があります。

心理学部の学生であれば、一度は耳にしたことはあるでしょう。

自律訓練法は、ドイツのシュルツによって創始されました。

シュルツは催眠の研究をしていたため、そこから自律訓練法が編み出されました。

自律訓練法には、様々な効果がありますが、自律神経に対して効果があるということが実証されています。

自律訓練法で重要なポイントは、受動的注意集中・重感・温感の3つです。

受動的注意集中とは、意識せず自然に集中するということです。

マインドフルネス瞑想法などを考えるとわかります。

瞑想でスタンダードなものといえば、呼吸に意識を向けるというものですが、これは「呼吸」という行為に注意を集中させるという作業を行うものです。

つまり、能動的集中を必要とすると考えればわかりやすいでしょう。

しかし、自律訓練法では、この一点に集中するという行為は行いません。

自然に手足が重くなり、暖かくなるのを待つのです。

これが受動的注意集中です。

なぜ受動的注意集中を行うのかというと、能動集中に頼ろうとすると「かくあるべし」という「とらわれ」が生じます。

その結果、逆に緊張が生じることになってしまいます。

緊張を生じさせることは、自律訓練法で目指す意図とは反しますから、そうならないように受動的注意集中が必要になってくるというわけです。

次に、重感と温感についてです。

自律訓練法には公式があり、背景公式〜第6公式まであります。

しかし、実際には第2公式までしか使われておらず、その2つの公式と消去動作さえ覚えていれば自律訓練法を行うことができます。

第1公式:両腕・両脚が重たい

第2公式:両腕・両脚が温かい

消去動作:背伸び・深呼吸

※通常は目をつむって行い、朝昼晩の3回×15分程度行うのが標準です。

自律訓練法で指す「重感」とは手足の重さを感じることであり、「温感」とは手足の温かさを感じることを指します。

この感覚は主観的なものなので、実践した本人にしかわかりません。

自律訓練法に「訓練」という言葉があるように、訓練を重ねることで素早くトランス状態に入ることができます。

あくまで催眠の一種なので、自分で実践する場合も、人に指導する場合も、くれぐれも消去動作をお忘れなきように。

手順を守って行えば、心身が安定し、自律神経のバランスが整います。自律訓練法はあくまで「訓練」ですので、継続が欠かせません。

まずは週一回からで構いませんので、継続して行ってみてください。

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